うつ病や多くの精神病から来る「つらい」気持ち。
そんなつらい気持ちを少しでも楽にするために、前回は自動思考や適応思考の記事を記載致しましたが、もうすこし心理学の専門的な統計観点からお勉強をしてみるともっと自分の事が綺麗に見えてくると思います。
まずは自分の事をちゃんと理解し、頑張っている自分を沢山誉めてあげる事が何よりも一番大切だと思います。
喪失体験
「喪失体験」というのは、大切な人と別れたり、大事な物をなくしてしまうような体験を言います。
人間関係における喪失体験には、離婚や失恋、家族や親しい人との死別、独立などによって家族と離れることなどが挙げられますが、どのような形にしろ、別れというのはわたし達の心に悲しみや絶望という大きなストレスを与えます。
別れを体験した直後は事実を認めることが出来ず、現実から目を背けようとします。これは「否認」という段階で、喪失体験を乗り越える第一のステップです。
しかし、いつまでも否認を続けているわけにはいかず、現実に引き戻される時が来ます。
これが第二のステップ、「絶望」です。
どうしようもない悲しみに打ちひしがれることもあるでしょうし、別れた相手に対する憎しみや怒りが湧いてくるときもあるでしょう。
ただ、このように心が大きく動揺する時期は永遠に続くわけではありません。
やがて事実を受け入れ、別れは過去の記憶になる時が来ます。
これが最後のステップ「脱愛着」です。
わたしたちは通常、3つの段階を経て、喪失体験を乗り越えているのです。
しかし、いつまでたっても別れのつらさからはい上がれず、どんどんストレスが膨らんでいくことがあります。
このような場合には、別れた人を美化しすぎていたり、逆に悪く考えすぎているのかもしれません。
喪失体験に関する項目の点数が高かった人は、別れた相手との関係を思い出してください。
分かれる前後の自分の気持ちを思い出し、極端な気持ちに偏ってい無いかを見直してみるのです。
そして、より現実に即したものになるよう、気持ちをコントロールしていきます。こうして、絶望から脱愛着へと、心を導ていくのです。
コミュニケーション・ギャップ
コミュニケーション・ギャップというのは、実際に別れるところまではいかなくても、気持ちのすれ違いや意見の食い違いなど、心の中で小さな別れが起こっているような状態をいいます。
夫婦間や親子間の期待のズレ、友人・知人との意見の食い違いなど、ちょっとしたコミュニケーション・ギャップは人間関係につきものです。
しかし、お互いの気持ちのズレになかなか気づかず、心の溝が広がってしまうとそれは大きなストレスになります。
コミュニケーション・ギャップに関する項目の点数が高かった人は、だれとの間の何が問題になっているのかを今一度考え直してみて下さい。
そして、その問題が修復可能かどうか考えてみましょう。お互いの期待や価値観のズレは、話し合うことである程度埋めることができるはずです。
役割変化
結婚、出産、離婚、独立といった役割(立場)の変化も、ストレスの原因になることがあります。
新しい役割を受け入れることが出来ず、古い自分にしがみついていると、なかなか前に進むことが出来ません。
役割変化に関する項目の点数が高かった人は、これまでとは違う役割や立場をどう思っているかを考えてみましょう。
マイナスの気持ちが大きい場合は、現実的な視点からプラスの面を検討してみます。
役割が変わったことで失ったものを冷静に考えつつ、得たものを考えてみるのです。
例えば、専業主婦だった女性がシングルマザーになったとします。
これまでは妻と母親という役割だけだったのに、これからは社会に出て働いて、父親の役割も果たしていかなければなりません。
時間的にも経済的にも余裕はなくなるかもしれませんが、社会に出ることで新たな人間関係が築けるでしょうし、働くことで新たな能力を発見したり、その能力を伸ばすことが出来るかもしれません。
現実を客観的に見つめ、気持ちを整理していくのです。新しい環境を前向きにとらえられるようになれば、役割変化のストレスは解消されるはずです。
人間関係の欠如
人間関係の欠如とは、人との関わり合いを避け、自分の世界に引きこもってしまうなど、人間関係そのものを持たなくなってしまうことを言います。
孤独感が強くなり、引きこもりがちになります。
このような人、相手の気持ちがはっきりわからないと安心できないため、相手を理解しないまま自分の気持ちを表すことをためらってしまうのです。
しかし、他人の気持ちはそうそうわかるものではありません。
人間関係がうまく持てないという人は、どんな場面でコミュニケーションを図れなくなるのかを考えてみて下さい。
そして、うまくいかなくなるパターンが見つかったら、そのような場面ではどのような付き合い方をすればよいのかを考え、新しい人間関係への一歩を踏み出してみましょう。